- 注射による花粉症治療
「ステロイド注射」とは - 花粉症ステロイド注射の効果はいつまで?
効果と期間 - ステロイド注射のメリット・デメリット
- 花粉症ステロイド注射が
向いている人・向いていない人 - 花粉症ステロイド注射の副作用
- 花粉症ステロイド注射の費用
注射による花粉症治療
「ステロイド注射」とは
花粉症に毎年悩まされている方・症状が重い方に向け、当院では花粉症ステロイド注射を実施しています。この治療法は、強力な抗炎症作用を持つステロイドホルモンを臀部の筋肉に注射し、症状を抑えるものです。
花粉症の症状が特に重い方は、鼻水や鼻づまりがひどく、一般的な抗アレルギー薬では十分な改善が見込めない場合があります。そういった患者様でも、高い効果が期待できる治療法の1つとなります。
また、使用する薬剤は国内承認済みですが、花粉症治療としては保険適用外のため自由診療となります。副作用のリスクもあるため、医師と相談の上で治療を受けることをお勧めします。
花粉症ステロイド注射の効果はいつまで?効果と期間
花粉症ステロイド注射は、ステロイド薬を筋肉に注射することで、花粉症の症状を緩和する治療法です。
通常、年に1回の注射で効果が期待できますが、症状が重い場合は2回の注射が必要になることもあります。効果の持続期間は約1ヶ月で、効果を維持するために3~4ヶ月に1回の注射を推奨する場合があります。効果が現れるまでには3~4週間かかるため、花粉症の症状が出る1ヶ月ほど前に注射することをおすすめします。
花粉症注射は、特別な処理により、薬液が注射部位に約1ヶ月間留まるように設計されています。注射を受けられたほとんどの方が、年1回の注射で症状の緩和を実感されています。
ステロイド注射の
メリット・デメリット
メリット
効果が早く・長く続く
ステロイド注射は、投与後比較的早く効果が現れ、2~3ヶ月にわたり症状を抑制します。これは、特に重度の症状に悩む方や、重要なイベントを控えている方にとって大きな利点となります。
通院の負担が少ない
年に数回の投与で済むため、頻繁な通院が難しい方でも治療を継続しやすいというメリットがあります。
内服薬との併用が可能
花粉症ステロイド注射療法は、抗ヒスタミン薬などの内服薬と併用できる場合が多く、症状に合わせて多角的なアプローチが可能です。内服薬だけでは効果が不十分な場合や、副作用で内服薬の使用が難しい場合に有効です。
メリット
副作用のリスクがある
注射部位の炎症や痛み、全身性の副作用(眠気、めまい、頭痛、吐き気、発疹、アナフィラキシーなど)が起こる可能性があります。特にステロイド注射は、体調や体質によっては重篤な副作用を引き起こす可能性があるため、医師との十分な相談が必要です。
効果には個人差があり、注射を受けられない人もいる
注射療法の効果には個人差があり、全ての人に同様の効果が期待できるわけではありません。また、月経直前や月経中は注射ができない場合や、ヒト由来製剤によるウイルス感染のリスクも考慮する必要があります。
花粉症ステロイド注射が
向いている人・向いていない人
花粉症ステロイド注射は、症状改善に大きな効果が期待できる一方で、副作用のリスクも伴います。そのため、当院では症状にお困りの方に対して、丁寧に診察・説明し、慎重に症例を選んで実施しています。
ステロイド注射がおすすめの方
花粉症ステロイド注射は、以下のような方におすすめです。条件に当てはまり、ステロイド注射のリスクと効果を十分に理解された上で実施いたします。
職業上、内服薬が難しい方
運転業務や精密作業など、眠気や集中力の低下が業務に重大な影響を及ぼす職業の方にとって、注射は有効な選択肢となります。
夜も眠れないほどの重い症状の方
鼻水、鼻づまり、くしゃみなどがひどく、夜間に何度も目が覚めてしまう、または全く眠れないといった状態が続く方は、日常生活に著しい支障をきたします。睡眠不足から、他の健康問題にも発展しかねません。症状にお悩みの方は、まずはご相談下さい。
内服薬の副作用が強く、
生活に支障がある方
抗アレルギー薬による眠気、倦怠感、口渇などの副作用が強く、仕事や勉強に集中できない、または日常生活を送るのが困難な方はご相談ください。特に、高齢者や持病をお持ちの方は、内服薬の副作用が出やすい場合があります。
短期間で確実に症状を
抑えたい方
結婚式、入学式、卒業式、試験、海外旅行など、人生における重要なイベントを控えている方など、短期間で確実に症状を抑えたい方にもおすすめです。
ステロイド注射をおすすめ
できない方(禁忌)
以下に該当する方は、花粉症ステロイド注射を受けることができません。
感染症にかかっている方
ステロイドは免疫力を抑制するため、感染症が悪化する恐れがあります。特に、発熱、咳、喉の痛みなどの症状がある場合は、感染症の可能性を考慮し、注射を見合わせる必要があります。
妊娠中・授乳中、または月経不順の方
妊娠中・授乳中の方にとって、ステロイドはホルモンバランスに影響を与える可能性があるため、胎児や乳児に悪影響を及ぼす恐れがあります。また、月経不順を悪化させる可能性もありますので、月経に関するお悩みをお持ちの方にもおすすめできません。
消化性潰瘍、精神疾患、白内障・緑内障の方
消化性潰瘍、精神疾患、白内障・緑内障の方にとって、ステロイドはこれらの疾患を悪化させるリスクがあります。特に、消化性潰瘍の方は、胃酸の分泌が促進され、潰瘍が悪化する可能性があるため、注意が必要です。
高血圧・高脂血症・糖尿病などの生活習慣病の方
高血圧・高脂血症・糖尿病などの生活習慣病の方にとって、ステロイドはこれらの疾患を悪化させる可能性があります。特に、糖尿病の方は、血糖値が上昇する可能性があるため、注意が必要です。
電解質異常・血栓症・急性心筋梗塞の既往がある方
電解質異常・血栓症・急性心筋梗塞の既往がある方が、ステロイドを投与した場合、重篤な副作用を引き起こす恐れがあります。
最近手術を受けた方
最近手術を受けた方・ケガなどの傷口がふさがっていない方は、ステロイドによって創傷治癒が遅れてしまう可能性があります。特に、大きな手術を受けた方は、感染症のリスクも高まるため危険です。
また、骨粗鬆症、腎不全、肝機能低下など、特定の疾患をお持ちの方は、ステロイド注射により症状が悪化する可能性があるため、慎重な判断が必要です。ご自身の症状・疾患で不安がある場合は、必ず事前に医師にご相談ください。
花粉症ステロイド注射の副作用
花粉症ステロイド注射は、症状の劇的な改善が見込める一方で、副作用のリスクも伴います。 副作用は、自覚症状が現れにくいものも多く、気づいた時には重症化している可能性があります。特に、注射部位の陥没や生理不順などは自覚しやすいですが、それ以外の副作用は自己判断が難しいものです。持病がある方や、特定の薬剤にアレルギーがある方は、必ず事前に医師にご相談ください。 また、ステロイド注射のリスクと効果を十分に理解した上で、医師と相談し、適切な治療法を選択しましょう。
考えられる副作用
- 感染症のリスク
- 全身の倦怠感
- 注射部位の筋肉の萎縮・陥没
- 糖尿病、高血圧、高脂血症
- 消化器障害(胃潰瘍、十二指腸潰瘍のリスク)
- 肝機能障害
- 眼科系の障害(緑内障など)
- 精神障害(うつ病、不眠症、精神症状の悪化)
- 骨粗鬆症
- 生理不順、無月経
など
花粉症ステロイド注射の費用
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