ピーリングとは
ピーリングとは、薬剤の塗布などにより、皮膚の古い角質を取り除く施術です。肌のターンオーバーを促進することで、肌トラブルの解消、肌質の改善を目指します。
お肌のお悩みに応じて薬剤を選択することで、ご満足のいく効果が得られやすくなります。当院では、さまざまなピーリングの薬剤をご用意し、レーザーピーリングにも対応しております。ぜひ、お悩み・ご希望をお聞かせください。
ピーリングがもたらす作用
「ターンオーバー」とは?
ターンオーバーとは、皮膚が生まれ変わるサイクルを指します。私たちの皮膚では、皮膚の深い位置にある「基底層」で日々新しい細胞が生まれ、徐々に外側へと上っていきます。基底層で生まれた細胞は、「有棘層」「顆粒層」「角質層」「皮脂膜」と移動していき、最後には余分な角質(垢)となって剥がれ落ちます。
ターンオーバーのスピードは、加齢・疲労・ストレスなど、さまざまな原因によって徐々に遅くなっていきます。古い細胞がいつまでも残っていることで、新しい細胞の生成が阻害され、肌トラブルが起こりやすくなります。
ピーリングは、このターンオーバーを促進(正常化)し、肌トラブルを改善・予防することが可能です。
ピーリングの種類と成分
ケミカルピーリング
皮膚に薬剤を塗布し、その薬剤の作用によって古い角質を剥がすピーリングです。
ニキビ、くすみ、毛穴の黒ずみ、ざらつき、しみ、小ジワの改善、さらに肌のハリのアップ・美白効果などが期待できます。
当院では、多数のピーリング用の薬剤をご用意しております。
レタッチピール
グリコール酸・ピルビン酸・マンデル酸・乳酸を約40%配合する一方で、pH2.7と日本人の敏感な肌にも優しい薬剤です。
主に、皮膚の乾燥、くすみ、小じわ、毛穴の黒ずみ・開きなどに有効です。
ペパーミントピール
敏感肌にも安心して使える「次世代のピーリング剤」と言われる薬剤です。
トリクロロ酢酸・グリコール酸・サリチル酸・乳酸・リンゴ酸などが配合されています。3種類の保湿成分、メンソールの作用により、施術後は乾燥を防ぎながら、さっぱりとした仕上がりです。
主に、肌のハリ・弾力アップ、小じわの改善といった効果が期待できます。
マッサージピール
トリクロロ酢酸を主成分とする薬剤(PRX-T33)を塗布した上で、マッサージにより皮膚の深部へと浸透させます。
PRX-T33は、33%の高濃度のトリクロロ酢酸に低濃度過酸化水素が配合されており、真皮深層で線維芽細胞を刺激し、コラーゲンの生成を強力に後押しします。
主に、ハリのアップ、美白効果、小じわ・乾燥・くすみの改善などが期待できます。
ミックスピールマヌカ
サリチル酸マクロゴール・グリコール酸・乳酸・マヌカハニーがミックスされた薬剤です。
日本人の敏感な肌に合わせて開発され、赤み・刺激などのリスクが最小限に抑えられます。
主に、ニキビ、毛穴の黒ずみ、ざらつき、くすみ、小じわ、シミ、肝斑の改善といった効果が期待できます。
サリチル酸マクロゴールピーリング
サリチル酸をマクロゴールと組み合わせた薬剤です。
マクロゴールは軟膏の基剤にも使用される医薬品添加物であり、サリチル酸が皮膚の深部まで浸透するのを防ぎます。これにより、新しい角質・真皮へのダメージを最小限に抑えます。
主に、ニキビ、ニキビ跡、毛穴の黒ずみ・開きの改善の効果が期待できます。ニキビの予防としてもおすすめです。
ミラノリピール(ボディ)
アルファヒドロキシ酸(AHA)、ベータヒドロキシ酸(BHA)、ポリヒドロキシ酸(PHA)、クエン酸の4つの酸を配合した製剤です。
高いピーリング作用と、エラスチン・ヒアルロン酸の生成促進作用を併せ持ちます。
主に、肌のハリアップ、美白作用、ニキビ・くすみ・質感の改善といった効果が期待できます。お尻、肘、膝、ワキ、手足の甲など、お身体の気になる部位にご使用いただけます。
レーザーピーリング
レーザーの照射によって古い角質を取り除き、ターンオーバーを促進する施術です。当院では、ヤグレーザーを用いたレーザーピーリングを行っております。
1,064nmの長い波長により、皮膚の深部にまでレーザーが届き、コラーゲンの生成を促進します。また、ヘモグロビンを破壊し、赤みを改善することも可能です。
主に、肌のハリ・キメのアップ、しわ・赤みの改善などの効果が期待できます。
ピーリングで肌は綺麗になる?効果と持続性
ピーリングの効果は、おおよそ1ヶ月ほど持続します。繰り返し施術を行うことで、1回あたりの施術の効果が長持ちしやすくなります。
ケミカルピーリングの効果
ニキビ・ニキビ跡の改善
ターンオーバーを促進する作用、皮脂の分泌を抑える作用により、ニキビやニキビ跡改善の効果が期待できます。
シミ・くすみの改善
ターンオーバーが促進されることで、メラニン色素の排出も促され、シミの改善が期待できます。
毛穴の開き・黒ずみの改善
古い角質が除去されて毛穴がきれいになること、皮脂の分泌が抑えられることから、毛穴の開きや黒ずみの改善が期待できます。
肌のハリ・弾力のアップ
薬剤が皮膚組織を刺激し、コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンの産生が促されることから、肌のハリ・弾力アップの効果が期待できます。
レーザーピーリングの効果
ニキビ・ニキビ跡の改善
古い角質を取り除き、毛穴の詰まりを解消することで、ニキビやニキビ跡を改善します。
毛穴の開き・黒ずみの改善
熱エネルギーにより、毛穴の汚れの除去、皮脂詰まりの解消がなされます。これにより、毛穴の黒ずみが改善されます。また、熱エネルギーが毛穴を引き締めます。
肌のハリ・弾力のアップ
レーザーの熱エネルギーにより、コラーゲン・エラスチンの生成が促されることから、肌のハリ・弾力アップが期待できます。
肌のトーンアップ
ターンオーバーの促進に伴うシミ・くすみの改善により、肌のトーンアップ効果が期待できます。
ピーリングの適切な頻度とは?
ピーリングは比較的身近な美容医療ですが、あまりに頻繁に行うと、肌のバリア機能を低下させ、逆に肌トラブルのリスクを高めてしまいます。また、薬剤による副作用も心配です。
目的、お肌の状態、使用する薬剤・レーザーに応じて、医師と相談しながら、適切な頻度で継続していくことが大切です。
おすすめの頻度は
2~4週間に1回
健康なお肌は、約28日周期でターンオーバーを繰り返します。
目的、お肌の状態、使用する薬剤・レーザーによって異なりますが、2~4週間に1回のペースで始められることをおすすめします。
その後、お肌の状態が安定すれば、頻度を減らしても、正常なターンオーバーを維持しやすくなります。
ピーリングのダウンタイム
(副作用)
ピーリングには、ほとんどダウンタイムがありません。
施術の直後から、メイクや洗顔が可能です。
※使用する薬剤によって異なりますので、医師の指示をお守りください。
ピーリングの副作用
- 皮下気泡(白い点)
- かさぶた
- 赤み、皮むけ
上記のような副作用が現れた場合には、当院にご連絡ください。ただ、いずれも通常は数時間~1週間以内に治まります。施術部位は刺激せず、薄皮をむいたり、かさぶたを取ったりしないようにしてください。
ピーリングの施術を
受けられない人
- 妊娠中の方、授乳中の方
- 心臓疾患のある方
- ペースメーカー、植え込み型除細動器を使用している方
- 重い糖尿病の方
- ケロイド体質の方
- 発熱中の方
- 施術部位に皮膚疾患、傷などがある方
- その他、医師が診察し不適当と判断した場合